とあるみさかのの旅行記録

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最長片道切符の旅 第0日目 ~稚内前日入り~

みなさんこんにちは。みさかのです。
今回は最長片道切符の旅を進めるため、稚内に前乗りする様子をお届けします。

旅の始まり

旅のスタートは、北の大地・北海道は稚内。私が住んでいる神奈川県からは1100kmも離れた、遥か遠方の地。
そんなところまで行くには大変な時間がかかってしまうので、始める前日に稚内入りし、前泊することにしました。

稚内まで行く手段は色々とあります。札幌から鉄道を使うもヨシ、バスを使うもヨシ、飛行機もヨシ。私は今回の旅を始めるにあたって、なるべく経由地を多くせずに稚内まで行きたいなと感じ、羽田空港から1日1往復(夏季は2往復)運航されている、稚内空港行きの便に乗ることにしました。

夏季に臨時便として出ている、12:25発ANA573便稚内行き。私が乗る飛行機はこれです。
鉄道を使うと、最速でも丸1日かかってしまうところを、約1時間50分で辿り着いてしまいます。飛行機おそるべし。
さて、航空券の購入ですが、普段は下の画像のように、羽田稚内便は、普通に買うと約5万円もしてしまいます。

羽田~稚内の航空券の値段(ANAのサイトより)

25歳以下であり、当日で空席があれば予約できる「スマートU25」を使えば、1万5000円~2万円で乗ることが出来ますが、夏休み期間ということもあって、乗れなかったことの不安を考えて事前に購入することにしました。
そこで私が目に付けたのが「株主優待割引」。「株主優待券」を持っていないと購入出来ませんが、金券ショップで売られているものを買うことで、気軽に利用することが出来ます。
私は2300円で優待券を購入し、航空券は25220円という値段でチケットをゲット出来ました。皆さんも稚内に行く際にはぜひ活用してみてください!

こうして無事稚内へと向かう権利を得ることができ、切符の受け取り、持ち物の支度などを行って、ついに出発当日を迎えました。詳しい持ち物に関しては、別のブログでまた紹介したいと思っています。

2022年8月6日(土)

多くの人にとって旅の始まりである、羽田空港。私もこの地から旅行を始めたことは何度かありますが、今回ばかりはいつもとは全く違った緊張感と高揚感を持って旅をスタートすることになりました。

羽田空港の電光掲示板にも「稚内」の文字が。

無事に保安検査場を抜け、稚内行きの便が出発する搭乗口へ。流石にここまで来ると実感が湧いてきて、ワクワク感が止まりません。

ついに旅が始まる

稚内までお世話になる飛行機

こうして稚内行きの飛行機に搭乗。約1か月半にわたる非常に長い旅の始まりです

ワクワク

羽田空港を出発した飛行機はどんどんと稚内へと近づいていきます。この日はあまり天気が良くなく、しばらくは雲の上を飛行していました。

上空は雲に覆われていた

数日前の大雨の影響で濁った最上川

北海道の上空を通過し、稚内空港が近づいてくると、左手の窓には利尻島が!サロベツ原野と一緒に見る利尻富士は最高でした…..😌

奥に見えるのが利尻島。眼下にはサロベツ原野と天塩川

綺麗な山が見える⛰

そして、稚内市街を見ながら稚内空港に着陸。久しぶりに最北の地へと降り立つことが出来ました。

稚内空港へと着陸

ここまで運んできてくれたことに感謝

このまま稚内市街へと向かっても良かったのですが、せっかく前日入りしたのなら、ということで、日本本土最北端の地である宗谷岬に向かうことにしました。

稚内に来たことを実感

デッキからの眺め。遠くに海が見える

こぢんまりとした空港

ここでなんと、私と同じく明日から最長片道切符の旅を始めようとしている方と出会うことが出来ました。この後宗谷岬まで行かれるということで、少しご同行いただくことに。
それにしても、羽田から稚内までの飛行機に、最長片道きっぱーが二人いるってどんだけの確率なんだ。

稚内空港で最長片道切符の連番はおそらく史上初

宗谷岬へと向かうバス

私たちが乗り込んだのは、夏季限定で運行している、稚内空港から宗谷岬を経由し、稚内市内へと進む、「てっぺんアクティブバス」。バスの運転手さんはかなり気さくな方で、道中の案内をしてくださりました。

「てっぺんアクティブバス」の乗車券

バスが走るのは何もない宗谷丘陵

バスで30分ほど揺られ、宗谷岬に到着。
ついに、日本本土の最北端に来た、そんな達成感が一気にやってきました。

最北のバス停

最北のガソスタ

ここにあるものはどれも「最北端」という冠がつくものばかり。最北端の岬、最北端の公園、最北端の宿、最北端の売店、最北端のガソリンスタンド…etc.
「最果てに来た」という感慨深い思いが私の中にあるのを感じました。

日本最北端・宗谷岬

宗谷岬はロシア(旧ソ連)と近い、ということもあり、第二次世界大戦の戦場が近く、それに関した戦没者の慰霊碑や、以前使われていたであろう軍の施設跡もありました。

戦没者の慰霊碑

更には、この宗谷海峡周辺で起こってしまったある事件の追悼の意をこめた塔が。
その事件とは、1983年9月1日に起きた、「大韓航空機撃墜事件」。
航路を誤ってソ連の領空(樺太上空)を侵犯してしまった大韓航空機が、ソ連のミサイル攻撃を受け、乗員乗客全269名が亡くなった、という痛ましい事件です。事件の詳細については詳しく述べませんが、塔は鶴の形をしており、これは「事件の真相と真の平和を鶴のように首を長くして待つ」という意味がこめられているようです。

大韓航空機撃墜事件の慰霊碑

宗谷岬は色々と見るものもあって、めちゃめちゃ楽しく過ごせました。
しかし、バスも終わる時間が早く、稚内に宿を取っているため、名残惜しいですが宗谷岬を後にします。

宗谷岬公園から眺める景色

再びバスに50分ほど乗車し、稚内へ。
2021年の春休みに来て以来、約1年半ぶりの最北端の駅に戻ってまいりました。
8月であれば、夕方であっても関東周辺は30℃を越えることが多いですが、ここ稚内は21.0℃と、かなり涼しく、むしろ肌寒いくらいでした。

日本最北端の駅・稚内

稚内駅前を見てみると、駅から線路が少し伸びており、出入り口から50mくらいで車止めがされていることが分かります。これは、今の稚内駅が移転したことを表していて、2011年に南側に約100m移動し、現在に至っています。
さらに昔の時代、樺太との連絡船が稚内港に発着していた時代には、稚内駅から更に約850mほど北に、「稚内桟橋駅」があり、その線路跡が少しだけ残っています。この稚内桟橋駅は、翌日に北防波堤ドームを訪れたので、またその時に触れたいと考えています。

 

さて、今日はこの稚内駅に到着して終わり……ではなく、もう少しだけ寄り道をしていきます。

稚内駅から普通列車に乗車する

そのため、稚内駅から普通列車に乗車。20分ほど列車に乗り、とある駅で下車しました。

この駅は抜海駅といい、日本最北の秘境駅無人として知られています。

稚内から2駅・抜海駅で下車

秘境駅好きの私にとって、一度は降りてみたかった駅であり、なかなか稚内に来れる機会もないので、今回降り立つことにしました。

この駅は、一番近い集落でも約1kmほど離れており、周りにはほとんど何もありません。

そのため、日の利用者は3人未満と、いつ廃止になってもおかしいレベル。実際、訪れた段階では廃止の噂が囁かれていました。

風情のある駅名標。抜海駅の魅力の一つ

抜海駅駅舎。周りには何もなかった

しかし、それだけの秘境ゆえ雰囲気は本当に最高で、最果て感がたまらなかったです。

楽しく駅を見ていたのですが、ここで、とんでもない出来事が起こります。

私以外に、2人が抜海駅で下車し、散策をしていたのですが、なんと、その2人ともが、翌日から最長片道切符の旅を始める同志だったのです!!

抜海駅に3枚もの最長片道切符が並ぶのはおそらく史上初

同志の方に会えるだけでも凄いのに、まさか抜海駅に集結してしまうとは、本当に驚きました。

この方々とは、折り返しの列車が来るまで少し談笑し、最長片道切符について語り合っていました。

年齢が近いこともあって、気さくに話すことが出来、とても楽しい時間になりました。

こういった出会いも、旅の醍醐味だなぁ、と、旅を始める前から感じ取れました。

 

折り返しの列車に乗り、稚内駅に戻ってきた後は、そそくさと宿へと向かいました。

宿泊したゲストハウス モシリパ

今回泊まったのは、「ゲストハウス モシリパ」さん。とても雰囲気の良いお宿で、気持ちよく宿泊させていただきました。

この日の夕食は、北海道の看板コンビニ・セイコーマートで買った、パスタとサラダ。

貧乏旅ならではの食事ですが、とても美味しかったです。

コスパ最強セコマ飯

そして、諸々の支度やシャワーを浴び、寝床に就きます。

ベッドの様子はこんな感じ

行程はまだスタートしていませんが、0日目から濃い時間を過ごすことが出来ました。

翌日より、ついに旅がスタート。肥前山口駅まで、長い旅路にはなりますが、楽しんでいきたいと思います!

 

【0日目 行程】

12:25 羽田空港→14:15 稚内空港 ANA573便

14:55 稚内空港→17:20 稚内宗谷バス(宗谷岬経由)

18:03 稚内→18:21 抜海 4330D 普通

19:29 抜海→19:49 稚内 4331D 普通

 

【0日目 使用金額】

・羽田→稚内 ¥25,220

宗谷岬バス ¥3,000

・最北端到達証明書 ¥100

稚内⇔抜海 ¥680

・ゲストハウス モシリパ ¥3,800

・タオル ¥200

・夕食 ¥343

計 ¥33,343

累計 ¥33,343